田舎で暮らす、自然の中で一人暮らしをしてみたい。ぼんやりと考えていたことが日本ではなく、オーストラリアに来て実現しました。
簡単に田舎暮らしといえど、住む環境や移動方法、生活の整え方や言語まで、異国の地ではぶち当たる壁は高く感じます。
けれどもそれらの壁は越えてみると思ったよりも高くはなく、その先の眺めはより素晴らしいものです。
今回田舎での一人暮らし、オーストラリアでの田舎暮らしについて、私の実体験も踏まえてまとめてみました。
田舎に暮らしてみたい。オーストラリアの田舎が気になる。そんな人たちへの私が住む街の環境に加えて、
田舎に住むオージーのライフスタイル、使われている英語のアクセントについてもお話ししていきます。
オーストラリアの田舎の方で生活してみたいな、と考えている方達のヒントとなりますように!
それではよろしくお願いします。
↓田舎はオージーアクセントもかなり強い!でも英語学習には良い環境!?
オーストラリアで田舎暮らし
田舎暮らしといえば山の側に小さな平家があって、庭には畑と、美味しいお野菜がたくさん育っている。私の大好きな日本のある地域の風景です。
日本の田舎というと緑が、自然が濃くて、四季がはっきりあるという印象ですが、オーストラリアはどうでしょう。
日差しが強く、海!というアバウトなイメージだったのですが…私の住む街はこんな感じです。
まさしく海!ですね。
緑は多くみられますが、それよりも海の方が占める範囲が大きい。木の感じも日本とは変わり、南国のような雰囲気があります。
街の設備
私が住む街は範囲が広く、街全体では数千人住んでいると言われていますが、別荘やファーム、学校が多いためにおそらく一年通して本当に住んでいる人たちは半分ほどと言われています。
警察署に郵便局、スーパーなどの設備は街の中心地にありますが、私の住む家からは車で10−15分ほど。
コンビニなどの24時間利用ができるお店はなく、昼間の3時から6時の間にはほとんどのお店が閉まります。
病院はGPと言われる総合診療医がいますが、大型の病院はさらに車で30−40分の場所になるために、健康状態には常に気を付けています。
田舎のコミュニティ
この街はどこか飲食店に行くと、大体知り合いに会うような規模です。
趣味サークルのようなものが街の至る所にあるのですが、そこでも田舎のコミュニティのようなもので、みんな知り合い同士なのだろうな、と思っていました。
初めて私が参加してみようと思ったときは、街のコミュニティもしそこですでに存在していたら、馴染めるかがとても不安だったのですが、
実際は思ったよりもお互い私生活には踏み込んでこず、こちらの様子をちゃんと尊重して距離を保ってくれるような人たちでした。
オーストラリアの人はフレンドリーですが、さっぱりもしていて、趣味仲間はあくまで趣味仲間として扱ってくれるのです。
趣味の範囲を越えて家では何をしているの?あなたはここに何しに来たの?とこれは極端ではありますが私生活にまでガツガツ踏み込んでこない、というのもとても居心地が良く感じた点です。
私の生活環境
田舎暮らしを調べていくと、実際の生活を送る家の様子や、移動方法、食料調達などが不安な方が多いようです。
確かに、日本国内ですらその辺りの点が不安なのですから、異国の地オーストラリアではさらに不安なことだらけですよね。
なかなか日本語では調べても様子がわからないと思いますので、より詳しく私の生活環境をまとめていきます。
部屋の設備・広さ
オーストラリアでワーホリ、留学生が生活する家といえば、シェアハウスが一般的かと思います。
私の住む家は洗濯機、乾燥機こそ共用ですが、部屋にキッチン、バス、トイレ、ベッドが揃っています。
なので想像するようなシェアハウスではなく、学生寮、社員寮のような雰囲気でしょうか。
ワンルームの中にキングサイズのベッドと机もあるので、部屋の広さは広めだと思います。
移動方法
街の中心地まで車で10-15分とお話ししましたが、買い物して歩いて帰るのはちょっと無理。
ネットショッピングもありますが、毎回は費用がかさばる…。
そんな私は、”自転車”を利用しています。
ただ新品の自転車を買い、かつ全てのガジェットを揃えるとなると私にはちょっと痛手。
なので私はFacebookのMarket placeで探しました。
その他にもオーストラリアでは家の前でいらないものを売っていたり、教会や公園で毎週フリマをしていたりと綺麗な状態でもかなりお手頃にセカンドハンドが手に入ります。
私のように田舎町のさらに中心地から離れた場所に住んでいても、自転車で十分生活ができています。
むしろ田舎は道が広く、自然が豊かなために、自転車で海沿いを走るのがものすごく気持ちがいい。
買い出し
前述したように主に自転車での買い出しとなりますが、買えるものについて。
残念ながらアジア食品は手に入らないものが多いです。
お醤油や豆腐は見かけましたが、それ以外はありません。
お米はオーストラリア米と書かれているものが日本のものに近く食べたことがありますが、日本の米と比べてしまうとパサついています。
私はキムチが食べたくて食べたくて探したのですが、もちろんなく…。悲しいことにアジアンスーパーも近くになかったので、我慢できなくなった折には色々試行錯誤して手作りしてみました。
裏を返せば日本やオーストラリアの都会では手軽に手に入ってしまうために、このように自分で作ってみる、という経験はしませんね、今思えば楽しく今後ネタにできる思い出です。
ワーホリで田舎に住む目的
ワーホリビザのみでわざわざ田舎まで行って生活をする目的って何だろう?
ここまで移動するのにも時間がかかるため、やはり大きな街で生活する方を選ぶ人が多いと思います。
私がこの田舎町を選んだまずは目的を考えてみました。
オーストラリア人の価値観、ライフスタイルを知る
そもそもオーストラリアに来ようと思った目的がこちらです。
規模は違いますが同じ島国。なのにどうしてこんなにも陽気で、穏やかで、サステナブルな製品が多いのだろう。
同時にオーストラリアは移民大国でもあるために、純粋なオーストラリアで生まれ育った人たちの多い場所で知りたかった。という、一つ目の目的です。
私の回りだけでも日々学ぶことが多く、とても刺激的です。
オーストラリアの本当の英語を学ぶ
二つ目の目的ですが、この点に興味のある方は多いのではないでしょうか。
オーストラリア英語では、言葉の使い回し、アクセント、発音にそれぞれ特徴があります。
アメリカ英語を学んできた日本人からすると、かなり馴染みのないもの。
初めて聞いたとき、まっっったく何を話しているのかがわからず、そこから興味を持ちました。
どうせならがっつりオーストラリア英語を話す人が多そうな地域に行った方が、明らかな違いがわかるだろう、ということで選んだのですが、
田舎は高齢者の方が多く、その方達と話した後にアメリカのフレンズや日本アニメの英語吹き替えなどをみると面白いくらいに違いがわかります。
日々、自分もオーストラリア英語に慣れていっているのがとてもわかる環境です。
オーストラリアの大自然の中で生活したい
アウトドア好きのため、この点も目的です。
時差はほとんどないにもかかわらず、日本と真反対の季節で住む生き物は動物園レベル。
テレビで見るオーストラリアの自然は私を長年魅了してきました。
住めるのであればそんな自然を満喫できる場所!と、情報の忙しい都会ではなく、オーストラリア特有の大自然の側で生活したかったのもポイントです。
住もうと思ったきっかけ
オーストラリアに来る目的は見つかっても、実際に田舎で住むことへの一歩をなかなか踏み出せないでいました。
目的へのメリットが多かった
最終的なきっかけ、背中を後押ししてくれたのはオーストラリアにくる目的へのメリットが一番多いと思ったからです。
オーストラリアを選んだ理由は自然と、ライフスタイルと、英語を知りたい学びたいが主で。
やはりそれらを中心に考えていくと、都会よりも田舎がいいという結果に至ったんですよね。
私には、オーストラリアに来る目的に対しての、メリットが多いのが田舎だったんです。
田舎暮らしのメリット・デメリット
ここからは田舎暮らしのメリット・デメリットについてです。
自然、英語、環境等良いことが多く感じても、実際に生活しないと気づけない、不便な点もありました。
メリット
まずはメリットからお話ししていきます。
生活環境を整えやすい
都会は何かと慌ただしく、生活費用もとても高いです。
そこでの生活を続けるために、食べていくためにたくさん働かなくてはいけない。
ある意味で都会はいくらでも働けるような状況になれる環境であるとは思います。
お金を貯める目的であればそれでも良いとは思うのですが、もし他に勉強したいことがある、挑戦してみたいことがある、趣味がある、のであれば田舎の方が生活環境は整えやすいです。
生活費が抑えられる
生活費のほとんどを、家賃と食費が占めると思います。
それらの費用は圧倒的に都会よりも安いです。
特に住居の点は、費用が抑えられるにもかかわらず、環境にストレスがないというのは精神的にもありがたいですね。
大自然と動物たちが身近に
こちらが私の部屋からの景色になります。
奥には海が広がり、周りには高い建物が何もありません。
朝はちょうどこの写真の真ん中あたりから朝日が昇るので空と海の色の移り変わりが本当に美しい。
昼間はこんな感じで木々の影が広がるにつれカンガルーが集まってきます。
昼過ぎ頃には親子で寝そべって足をボリボリ掻いていたり。
ここに来るまでこんなにカンガルーが身近な存在に、日々の観察対象になるとは思いもしませんでした。
オーストラリア英語に埋もれる
生まれも育ちもオーストラリアはもちろん、もう何十年もこの街に住んでいる。という人たちがほとんど。
若い人からお年寄りまでこんなにオーストラリア人に囲まれたのは初めてなので、始めは色々圧倒されました。
しかし自然なオーストラリア英語に浸かれるのは大きなメリットです。
日々アクセントや言い回しの独特さに聞き返すことが殆どですが、今ではアメリカや他の国とオーストラリア英語の違いが何となくわかる、真似できるほどにまでなりました。
仕事、住居が見つけやすい
田舎では、探し方さえわかれば仕事も住居もまだ見つかります。
SNSや日本語掲示板では頻繁に、仕事も住む場所もどんどん見つけづらくなっている、という投稿を見つけます。
人気のある街であれば尚更、数年前と比べると生活費も物価も値上がりしているのがわかります。
しかしそれはそもそもの人が多すぎる場所にいるからであって、オーストラリア全土では見つかり口はまだまだありますよ。
自分時間を作りやすい
生活費を稼ぐために仕事に追われる必要もないので、自分の時間を作れます。
勉強に費やしたり、趣味に費やしたり、あなたのやりたいことができる時間が十分にあります。
私はここにきてから、1日を自分の調子に合わせて生活を送れていると思います。
朝日と共に目が覚めて、しっかり体が欲している食事をとり、陽が落ちると共にちゃんと眠りにつける。
それら当たり前のことが一番体には大切なことだったと気づき、一つ一つ大切にすることで頭がすっきりとするので、本当に自分がやりたいこと、今必要なことが再度ここで見つけ出せました。
デメリット
メリットがあれば大なり小なりデメリットもありました。
日本のものは殆ど手に入らない
前述した通り、日本のものだけではなく、アジアのもの、オーストラリアではあまり一般的ではないものは手に入りません。
今ではインターネットによる配達も探せば可能でしょうが、生物はほぼ手に入らないでしょう。
食品系は日本からの持ち込みが制限されているものが多いので、本当に手に入れたいものは、大きな街へ行った際にまとめて購入してきます。
できることが限られる
都会のように有り余るイベントがあるわけではないので、自ずと趣味は周りにある自然を相手にしたものなどに限られます。
私は走ることや海で泳ぐこと、ハイキングに編み物など一人でできるものが好きなので、そういった人間にはここは天国です。
全て自己責任
これはどこでも言えることですが、周りは自然で囲まれているために、夜は本当に暗く、雨が降れば電波が途切れることもあります。
何かがあった時に、どう助けを求めるか、人の集まりから離れれば離れるほどある程度準備しておく必要はあるのかなと思います。
特に日本人のほとんどいないような街では隣に住んでいる人との価値観すら違うことも当たり前なので、自己責任で行動する必要性があります。
ゼロから環境を作らねばならない
日本では当たり前にあったような道具や、食べ物もないので、使い方を調べ、必要なものを揃え、生活を整えていく必要がありました。
きたばかりの頃は食事も本当に簡易的なものしか作れず、本当にゼロから環境を作っていき、今やっと整ってきたような様子です。
虫の王国、自然環境
自然に囲まれていますので、人間よりも圧倒的に自然で生きる動物、虫の方が多い。
日本で見ていたオーストラリアの旅番組などでは見なかった、あり得ないほどでかいカエルや蜘蛛、よくわからない形をした虫たちがいます。
虫が苦手な方にはお見せできない環境です。
私も始めは家の廊下では、正面だけを見てひたすら小走りでしたが、これはもう慣れます。
慣れるしかないので、気づくと気にならなくなっています。
田舎での実際の日常
ここまでお読みいただいて、オーストラリアの田舎の方のイメージは変わりましたでしょうか?
交通の不便さ、ものの手に入りにくさを除けばとても住みやすいですし、イメージするオーストラリアに最も近い環境だと思います。
不便と感じていることでも、人間強いもので、生活を続けていくと工夫して自分にとって居心地良くいろんな方法を見つけられるものでもあります。
私の一日
私はこの街で平日は昼間仕事をし、週2日お休みです。
お酒を提供する飲食店で働いているので、田舎では比較的遅くまで仕事があります。
仕事の日
6:30 | 起床、ランニング・ストレッチ |
7:30 | 準備 |
8:30 | 朝ご飯 |
9:15 | 勉強、仕事 |
11:00 | 昼シフト |
14:30 | 自由時間 |
17:00 | 夜シフト |
21:30 | 帰宅、自由時間 |
23:00 | 就寝 |
気分や調子で変わりますが、大体このルーティンで行動しています。
朝出勤前と仕事の合間に中抜け時間があるので、やりたいことはそこで行える、時間を有効活用できるのが良いポイントです。
お休みの日
8:00 | 起床、読書 |
9:00 | 勉強、仕事 |
散歩、ツーリング | |
12:30 | 昼食 |
13:30 | 買い出し、掃除 |
自由時間 | |
17:00 | 夕食 |
18:30 | 仕事 |
0:00 | 就寝 |
家の目の前にビーチがあるので、陽が強くない午前中はシートを持っていってのんびりしたり。
夜ご飯のために少し手の込む食べたかったご飯を作ってみたり。
お休みの日はやりたいことを満喫できるよう、仕事の日にその週の休みの計画をとことん練っておきます。
生活の必需品
道具や欲しいものが手に入りづらい生活環境の中でも、持っておいてよかった必需品がいくつかあるのでご紹介します。
ハサミ
まずは、ハサミ。
侮るなかれ、食事命の私にはハサミは絶対必要です。
日本のよく切れて軽いキッチンハサミがあれば最高なのですが…。
スーパーで買う袋入りの食品。切り口があったとしてもまず切れない。とても硬いんです。先日はお米の袋が切れず、思いっきり引っ張ったらぶちまけました。
浄水器
お次は、浄水器。
オーストラリアの水道水は飲めますと見かけることもありますが、今現在でも推奨されているのはシドニーくらいでは無いでしょうか。
ほとんどの田舎町ではそもそもそ水道管が古かったり、海の近くは錆びてたりもするので飲用水は購入するか浄水器を使う人が多いです。
スーパーで購入しても日本よりも少し安いですが、私はコーヒーやら紅茶やらを飲みますし、購入した水の持ち運びが大変なので浄水器を購入しています。
スーパーで本体は19ドル、カートリッジは4週間で9ドル、まとめ買いすれば一つ8ドルしないくらいです。
日焼け止め、帽子、サングラス
冬といえど昼間の日差しは強い。というか痛い。
私の住む地域はケアンズの少し下くらいなので、涼しい季節でも昼間日差しの下にいると簡単に日焼けをしてしまいます。
日焼けしだ肌も好きなのですが、顔は特に荒れやすくなってしまうため、後々後悔しないようできる限りの日除けをおすすめします。
羽織もの、折り畳みダウン
ユニクロのダウンは神です。
朝夕と日中の寒暖差が著しく、冬でもなぜか昼間はクーラーがついています。
暖房も思ったよりも効かないので、夜寝る前は体が温まっていても、朝方は本当に寒い。
気を抜くと風邪をひきそうなので、コンパクトな羽織ものは持ってきて生活には必需品です。
私の思う、生活の必需品、そんなに多く無いでしょうか?
女性は化粧品、日用品等人により上がるとは思いますが、化粧品はオーストラリアのものも十分に良いと思います。
英語表記ですし始めはブランドの多さから見つけるのが大変な気もしましたが、オーストラリアは日本よりもオーガニックブランドが圧倒的に多く、日焼けによる肌トラブルが目立つために鎮静や保湿に特化していると思います。
また女性の下着の心地良さを考えたブランドも高クオリティなのに安価なもので見つけられるので、物は試しにオーストラリアのものも楽しんで利用してみようかなと思い、必需品には加えませんでした。
田舎あるある
私の思う田舎あるあるです。
- 知り合いか?というくらいのフランクさで突然声をかけられる
- どこでも裸足の子供
- レジの店員さんとお客さんが長話
- どこでも裸足のおじさん
- 中心地までの15キロの間で一度も車とすれ違わない
- オーストラリア訛りが強すぎて何度も聞き返す
- お客さん、メニューにないものを頼んでくる
- みな行きつけの店がある
- お店のお客さん一人には街で必ず会う
私の住む街のあるあるだそうですが、みなさんは他にも思いつく点ありますか?
まとめ
ここまで田舎暮らしについてまとめてきました。
オーストラリアの田舎のことは日本にいるとなかなか情報が手に入りづらく、実際にどんな生活を送れるのかが分からないですよね、
興味はあるけど、なかなか一歩が踏み出せないでいる、そんな方の情報になれていれば幸いです。
オーストラリアの良さは田舎でもたくさん見つけられます。
アウトドア好き、自然好きならば、一度は田舎での生活がおすすめです。
ここまで読んでいただきありがとうございました☺︎